第17回矢沢宰賞

第17回矢沢宰賞

最優秀賞 ポプラ賞

命に感謝   西田 麻里


おばさんの畑で「そら豆」をもらった。
「ゆでたてを食べると、おいしいよ!」おばさんは、笑顔でそう言った。

家に帰るとすぐに、私は新聞紙を広げた。
豆は、固い「さや」の中。私は力強く、そしてやさしく、中の豆を傷つけないようにさやを指で開いた。パックリと口を開けたその中は、とても不思議な感じがした。

さやの中は、フカフカの白い綿のお布団。かけ布団としき布団にフンワリ包まれて、きれいな黄緑色のお豆さんが、気持ちよさそうに眠っていた。
お豆さんを取り出そうとすると、さやとお豆さんの黒い部分が、黄緑色のちっちゃな「三日月」みたいなので、つながっていた。
私は、それをお豆さんからそっとはがし、お豆さんをお布団から取り出した。

白い綿の産毛がついたお豆さん、かわいい!!

いくつもいくつも、さやからお豆さんを取り出しているうちに、私はだんだんお豆さんのことが分かってきた。
「アッ、これは五年生の時、学校で習った〝命?の勉強と同じかも…」と思った。
お豆さんのさやは、お母さんのおなか。
お豆さんが包まれていたフカフカのお布団は、お母さんの子宮。
お豆さんの黒い部分は、おへそ。
おへそとさやをつないでいた、黄緑色のちっちゃな三日月は、お豆さんとお母さんをつなぐ、へその緒。

そう。お豆さんは、お母さんから栄養をもらい、大切に育てられてきた「命」だったのだ。
私たち人間と同じ。
私は、それが分かった時「命を大切にいただく」という意味が初めて分かったような気がした。

―お豆さんへ―

お母さんの愛情をいっぱいに受けて育ってきた、お豆さんの命を今度は私が受けつぐからね。
お豆さんからもらったたくさんの栄養で、私は元気に遊んだり、勉強したり、がんばっていくからね。お豆さん、ありがとう。大切な命をいただきま?す!!
審査員
審査員

おばさんからもらった「そら豆」を、食べる前にていねいに観察することによって、お豆さんが自分たち人間と同じように布団に包まれ、お母さんから大切な命と愛情をもらって育てられたことに気づいた。すばらしい発見です。
「命を大切にいただく」ことを、理屈ではなく身をもって実感しています。
食べられるお豆さんもうれしいでしょう。

奨励賞 ポプラ賞

居場所   瀬川  恵


親や兄弟がいる、いつも安心できる、「行ってきます」「お帰り」を言ってくれる人がいる、それが「家族」と言う居場所。

親しい人がいる、お喋りや遊んだりする、一緒に行ったり帰ったり電話やメールをする人がいる、それが「友達」と言う居場所。

先輩、後輩がいる、ライバルや憧れる人がいる、一緒に泣いたり笑ったり喜んだりしてくれる人がいる、それが「仲間」と言う居場所。

時には分かり合えなくて、喧嘩したり傷付けたりしてしまう。

時には信じられなくて、「居場所は無い」と思ってしまう。

だけど居場所にいる時はいつも、笑顔になれる、幸せな気持ちになる、本当の自分でいられるんだ。

不安な時は勇気づけてくれる。

哀しい時は慰めてくれる。

寂しい時は傍にいてくれる。

辛い時は支えてくれる。

嬉しい時は喜んでくれる。

楽しい時は笑ってくれる。

幸せな時は、いつもそこに居場所がある。

かけがえのない時間の中で居場所がいつも、光輝いて暖かいから。

かけがえのない人達がいる居場所がいつも、優しく包み込んでくれるから。

私は前に進める。

私は今を生きていける。

この居場所がいつまでもあり続けてほしい。

そして心から、居場所にいる人達に言いたい。

「私の居場所になってくれて、私の居場所でいてくれてありがとう」
審査員
審査員

家族や友だちをはじめとして、私たちは大勢の人たちとともに生きています。
それらを「居場所」というとらえ方をしたことに注目しました。
楽しいこと、哀しいこと……居場所はさまざまです。
そこに積極的にかかわること、感謝を忘れないことこそ生きることでしょう。

僕の宝物   加藤 智久


僕の宝物

僕がいつも身近に持っている宝物は友達だ。

共に笑い、共に泣き、時にケンカをし、共に絆を深めて成長していく良きパートナーだ。

僕の宝物

それは僕が七歳の頃から乗っている自転車だ。どこかに行きたいという意思と目的地に着いた達成感がいつもこの自転車にある。この自転車が人間だったらあの頃が十年前で僕が今十七歳だったら、今頃十歳だね。

僕の宝物

それは、僕が四歳から持っているおもちゃ。このおもちゃはブリキといって、今ではとても価値のあるブリキのおもちゃだった。捨てるのはもったいないからずっと押し入れに隠していた。面影がそのまま今でも残っている。

僕の宝物

それは家族。時に一緒に助け合い、時にケンカをし、また仲直りする不思議な関係だ。

僕の宝物

それはこの地球。地球は青く、とてもキレイで広大に広く、その先の宇宙もキレイでとても好きだ。

僕の宝物

それは僕の心の中にある残像。
審査員
審査員

宝物とは光り輝く高価なダイヤモンドのことではありません。
友だち、自転車、おもちゃ、それに家族や地球こそ、加藤君にとってかけがえのない大切なものです。助け合ったり、笑ったり、ケンカもする―人によって宝物はさまざまでしょうが、人生は宝探しの旅です。

黒板   長谷川 暉


黒板は痛かった

黒板は苦しかった

黒板はくやしかった


そしてついにチョークを折った

また折った 折って折り続けた


次の日 黒板消しをけった ふんだ

そして投げた


また次の日 授業はできなかった

字が書けなかった

黒板がそむいたのだ


次の日 黒板は起きるとだれもいなかった

チョークも黒板消しもいなかった

そして先生やせいともいなかった

黒板はさみしかった

帰ってきてくれと願った


次の日みんながいた

昨日は祝日だったのだ

黒板はうれしかった


そしてもうチョークを折ったり

黒板消しをけったりしなかった

みんなにあやまった


ある日 みんなが制服をきていた

卒業するのだ


黒板はうれしかった

一年間使ってくれたみんなに

おめでとう そしてありがとう
審査員
審査員

教室で毎日お世話になる黒板の立場になって、不満や反抗を述べています。
いつも生徒から苦痛を与えられるから、あるときチョークを折ったり、黒板消しを蹴ったりした。でも卒業するときには、一年間熱心に使ってくれたことへの感謝を忘れない。
どちらもよかったね。

希望   佐野 早智子


私はこれまで

大粒の涙を

数えきれないほど流してきた。

いや、誰もが流してきたはず。

人は、涙を流して強くなる。

泣いた分だけ強くなるんだ。

でも、やっぱり

涙はしょっぱいや。

私の涙は

私が流した涙は、私を強くしたんだ。

苦しい事は、沢山あった。

でもね。

その苦しい事は、自分への挑戦

なのかもしれないネ。

自分なら、その苦しい事を、

乗り越えて行けるんじゃないか。

今、苦しい事も、今、辛い事も。

私だったら、今すぐじゃなくて良い。

これから、自分の人生を歩みながら

少しずつで良いんだ。

自分のペースで

ゆっくりゆっくり歩んで行きながら。

少しずつ、少しずつ、

自分に合ったやり方で

自分らしく生きながら。

いつか、いつかきっと。

自分なら、自分ならきっと。

乗り越えて行けるんだ。

自分を、信じて、

一歩、前へ踏み出して。

そうすれば、きっと。

明るい未来が待っているんだ。

そう信じて。

私は、そう信じてる。

私ならきっと、きっと

乗り越えられる。
審査員
審査員

自分だけでなく誰もがこれまで涙を流してきたし、これからも流すだろうけれど、苦しいときに流した涙は人を強くします。マイペースで自分らしく生きて行けば、いつかきっと苦難は超えられると自分を信じることが大切でしょう。未来への強い信念と決意が頼もしい。

佳作

かんげい遠足   藤岡 郁弥


みんなで、日吉神社とあめんぼセンターへ、かんげい遠足に行った。

日吉神社で、かんげい集会があった。

歌が流れて、出会った友達と名前を言い合った。

ぼくは、白杖で車イスをトントン探して、

名前を言った。

「ぼくは、藤岡郁弥です。しゅみは、うんていで遊ぶことです。」

あきと君とりなさんとおうひ君、高校生のみなさん……こんにちは!


次にぐらぐらゆれる乗り物で遊んだ。

高田先生を乗せてゆらしたら「きゃー、きゃー」言ってた。

ぼくは、ゆらし続けた。

ブランコにも乗った。

ほりの所にも行った。

犬が、べろんとねていた。

そっとさわったら、ほえなかった。

その時、ほかの一ぴきがわんわんほえた。

ぼくは、金子先生のうしろにかくれて、

「きゃー、きゃー」言った。

やっと、みんなのところへもどって、ため息をついた。


あめんぼセンターで、お弁当を食べた。

ぼくのお弁当は三段弁当だ。

やっと、食べ終わった。

高校生の井上ゆみさんと話した。

ピアノで「エール」がひけると言っていた。

だからこんど、ゆみさんがピアノをひいて、ぼくが歌う約束をした。

原口君とひゅうが君とあめんぼセンターの「かっぱのかっちゃん」に会いに行った。


今日のかんげい遠足は、春の風が気持ちよかった。
審査員
審査員

かんげい遠足のときの自己紹介や乗り物、お弁当のこと、お友だちのことなど、楽しいようすが描かれています。
この日をきかっけに、有意義な学校生活を送っていますか?

すてきな世界   菅原 活子


僕らは

自分が描く自分になろうと必死だった


「がんばること」は慣れてるつもり


素直に時代を走った 後ろ指差された時も


こんな世界だからじゃなく

すてきな世界だったから


だから僕らは

手をつなぎ 手を握り 手を取り合って

強くなれるんだ


今 笑顔で あの涙の日々に

手を振っている程に


だから僕らは

歌をつくり 歌に捧げ 歌を歌って

大人になれるんだ


今 僕らの心は

どんな明日にも歌える程に


あなたが描くあなたは

やさしさであふれていてほしい


こんな世界だからじゃなく

すてきな世界のはずだから


このすてきな世界で

僕らにしか創れない程に 愛を…
審査員
審査員

走って、手も心もつないで、歌って、みんなですてきな世界を信じ、めざして、新しい世界をつくろうとして成長する。それが自分を育てることであり大人になることです。

働くけしゴム   村田 優


ただのけしゴムでも、

働いたり、

走ったりするかもしれない。


ぼくたちがねている間に、

こっそり、ふで箱からとびだして、

目がついて、

足がはえて、

手が出て、

くつはいて、家を出てるかもしれない。


暗い夜、みんなの家に行って、

ノートのらくがき、

教科書のらくがきをぜんぶ消して

もどってくる。


もどってきた時はもう、

あんなにでかかったけしゴムが、

けしゴムの赤ちゃんのようになって

もどってくる。
審査員
審査員

みんながねている間にけしゴムが外へ出かけ、ノートや教科書のらくがきを消すなんて、ゆかいで夢のある想像力です。赤ちゃんみたいになって帰ってくるのはかわいそうね。

お母さんになれるかな   中山 未悠


お母さんは

いつも家の仕事をしてくれる。

私を学校に送ってくれる。

学校に行ってる間もはたらいてるよ。

お買いもの

そうじ

ごはんのしたく

せんたく…

ほかにもいっぱいありそうだ。

夕方もはたらいてる。

夜もはたらいてる。

大へんだな。大へんだな。

わたしにもできるかな。

わたしはお母さんになれるかな。

 
ごはんたき してみたよ。

十回以上やってみた。

おいしかった。

お母さんのと同じ位。

みんな、よろこんでくれたよ。


げんかんはき してみたよ。

きれいになった。

いつもと同じ位きれいになった。

きれいになってさっぱりしたよ。


これからも家の仕事してみよう。

わたしにもできるんだ。

わたしはお母さんになれるかな。
審査員
審査員

お母さんは毎日よく働きます。ごはんたきや玄関はきを手伝って、すこし自信がついたし、お母さんのたいへんさもわかったね。でも、お母さんになれるかな、という不安も。

本の世界   土田 千裕


もしも 本の中に入れたら

その本の中でしかできないような旅をしたい

どうくつ、お花畑など

今、住んでいるところとはちがうところ

その本の中にしかないところ

そんなところで 旅をしたい

 
もしも 本の中に入れたら

いろんな人と

しゃべりたい

そして 友達になりたいな


もしも 本の中に入れたら

たくさん

遊びたい

友達といっしょに

走ったりして 思いっきり


きっと楽しい本の世界

いってみたいな 本の世界へ
審査員
審査員

もしも本のなかに入れたら、と想像するのは楽しいね。
いろんな本があっていろんな旅ができます。
だいいち本を読むということは、その本の世界を旅することなのだから。

手紙   佐藤 千春


今日、手紙をもらった。

中には、ハートが一つ

星が3つ入ってる


今日、手紙をもらった。

中には、ハートが3つ

星が4つ入ってる


今日、昨日とおとといの

手紙をもう1回見た。

そしたら、ハートがよつ葉のクローバ

星が夜の空になっていた。
審査員
審査員

ハートが一つと3つでよつ葉のクローバ、星が3つと4つで北斗七星。
二回もらったうれしい手紙、誰もがこんな手紙もらいたいね。
理数的に工夫されてよくできた詩です。

私が走っている瞬間   上村 知里


私が走っている瞬間

周りの音は何も聞こえない

観客のしゃべり声も

応援してくれる仲間の声さえも


私が走っている瞬間

風の音しか聞こえない

自分の足音も

となりで走っているライバルの足音さえも


私が走りおわった瞬間

「オツカレー」の声がする

息を切らしたライバルが横にいる


私が走っている瞬間

たくさんの人が支えてくれてる
審査員
審査員

真剣に走っているときは、たしかに周囲の音は聞こえません。
だから、ゴールした瞬間に聞く「オツカレー」の声はうれしい。
いつも多くの声や心が応援してくれています。

にらむなよ   西田 奉晃


にらむなよ

おれ 感情ないねん

そんなん聞いてもムダや

雨ふっても雨ふっているだけで

終わりやん

雪ふってテンション上がるって

いうやついるけど

そういう人の気持ちわからへん

おれ自身の気持ち言っただけや

さびしいやつやな おれ

にらむなよ

かっこつけているようで

なんでおれだけこうなるねん
審査員
審査員

ひねくれているような口調ですが、人はこういう気持ちになることもあります。
ちょっとカッコいいなあ。率直な本音が、かざらない関西弁のリズムで生かされています。

あくび   井口 晴人


むかしむかしきょうりゅうがあくびした

そのあくびがげんしじんにうつった

そのあくびがおじいちゃんにうつった

そのあくびがおばあちゃんにうつった

そのあくびがお父さんにうつった

そのあくびがお母さんにうつった

そしてぼくにうつった

いったいいつまでつづくんだ
審査員
審査員

きょうりゅうのあくびが次々にうつってきて、ぼくにまでうつったというゆかいな詩、思わず笑ってしまった。ぼくのあくびは次に誰にうつるか、考えるとまたゆかいだね。

陸上   速水 和騎


先ぱいからもらった

リレーのバトン

新しい物じゃなくて

先ぱいからもらったバトンのほう

が

大好きだ。


がんばったこと

悲しかったこと

うれしかったこと

楽しかったこと

みんなリレーバトンのなかに入っている


先ぱい とてもうまかったけど

僕もうまくなれるかなって思う


試合に出るといつもリレーバトンに

元気をもらう

「よし県大会にいくぞ」
審査員
審査員

先ぱいが使いこなしたバトンなのでしょう。
先ぱいの悲しかったこと、うれしかったこと、がんばったその汗と涙がつまっていて、きっと元気もくれて応援もしてくれるよ。

あみもの   長谷川 郁奈


くるんくるんくるりん。

1回通してくるん。

ひっかけてくるん。

くぐらせてくるん。

おばあちゃんのあみもの。

丸い毛糸がベストに早がわり。


くるんくるんくるりん。

二回通してくるん。

あんでくるん。

ひっぱってくるん。

おばあちゃんのあみもの、

いろんな毛糸で、

ベストがかんせい。
審査員
審査員

おばあちゃんの手もとで、毛糸がくるんくるんとあまれてゆくのを、真剣にジッと観察しているようすが見えるようです。手品のようだね。すてきなベストになるでしょう。

かみなり   野田 まみ


ドカーン

びっくりして、めがさめた


ドーン

おかあさんがベッドにきてくれた


ドーンゴロゴロ

かみなりが三回もなった


ドーッと雨もひどくなった

わたしはかみなりがキライ

だって、音がこわいから


雨もキライ

だって、びちゃびちゃになるから


お花さんも、きっとうるさいなぁと思ってる

かたつむりさんはおうちがあるからよかったね
審査員
審査員

ドカーンもドンゴロゴロも、かみなりの音はいやだよね。
音だけでなく雨もふらすのだから。
まみさんはこわがりながらも、花やカタツムリのことまで気にかけています。

ぼくのきゅうり   八木 慎一郎


ぼくのきゅうり

どんどん のびろ

空まで のびろ


細長い きゅうり

太っちょ きゅうり

大きな きゅうり

すこし小さな きゅうり

いっぱいなあれ


ぼくのせい こえて

もっと もっと なあれ

おいしくなあれ
審査員
審査員

自分で育てたきゅうりかな?「どんどん のびろ」「いっぱいなあれ」と、いっしょうけんめい応援するから、細長いのや太っちょなど、きっとにぎやかにたくさんなるぞ。

ぱぱのあせ   白野 桜


わたしのぱぱ、

いつも おおあせを かいて

いえに かえってきます

あついのに、いっしょうけんめい

わたしたちのためにはたらいて くれます

そして、

わたしをかたぐるまして

へやのなかを あるいてくれます

おんぶもしてくれます

ぱぱのあせが

いいにおいにかんじます

ぱぱが だいすきです
審査員
審査員

ぱぱはかぞくのためにいっしょうけんめいはたらいてかえり、さくらさんとあそんでくれるんだね。ぱぱのあせのいいにおいをいつまでも忘れまい。しあわせな親子ですね。

小学校最後の運動会は……   安藤 歩未


がんばった

応援は応援賞がとれなかった


がんばった

百メートルは四位だった


だけど 自分の中では

ぜーんぶ全部一位


だってがんばったから
審査員
審査員

最後の運動会だからがんばったのでしょう。
たとえ入賞できなくても、力いっぱいがんばったわけだから、自分に一位をあげてもいいさ。
中学校ではぜひ一位をとりたいね。

入選

カメ   安藤 駿


ねぇ カメくん

なんで きみは

こうらの中に

足と 手と 顔を

かくせるんだい

きみの こうらの中は

どうなっているの?


ぼくも そんなふうに

なりたいなー
審査員
審査員

カメは手足や顔をさっとすばやくかくすことができます。
カメのこうらはふしぎだね。人間はどんなにがんばってもマネできません。

憧れ   石川 貴大


僕は高校2年生

彼女は高校1年生

僕はサッカー部員

彼女もサッカー部員

僕はマネージャー

彼女はレギュラー選手


彼女は、僕からボールを奪い取り

シュートを決める


僕は足が遅い

彼女は足が速い

僕は生徒会長

彼女は副会長

僕は文章が苦手、なかなか書けない

彼女は文章が得意、スラスラ書ける


すべてが素晴しい彼女だけれど、

サッカーをプレイしている彼女が一番輝いて見える


彼女は僕の憧れ

毎日輝いていてほしい


彼女は僕の憧れ

僕も輝けるようになりたい
審査員
審査員

「僕」は「彼女」にいろんな点でかなわないという、その比較がからりと書かれていて、どこか明るい。努力すればきっと輝けるさ。

ホタル   鵜飼 木乃実


星のようにひかってる

たくさんたくさん

ひかってる

ホタルがたくさん

あつまって

おそらにおえかきしているよ

今日はホタルのおえかき大会

どの絵がいちばんキレイかな
審査員
審査員

夜空にあつまったホタルがかく絵って、どんなものかな?イルミネーションのようにきれいに光る絵が、いっぱいに広がりそう。

ひと   小倉 美萌


人は、くやしい事や悲しい事に、ぶちあたる

しかし、その人の気持ちを理解し、

支えてくれる人がいて支えてくれる

そんなつながりの中で

人は、大人になっていく

でも、くやしい事や悲しい事にぶちあたり

立ち直れなくなる人もいる

その人を助けられる人も世の中にはいる

そんなつながりが世界中にあるから

人は、世の中を幸せに生きていくことができる

ほら、そこにも、つながりで、

幸せがうまれた
審査員
審査員

人はくやしいことや悲しいことがあって、一人では生きて行けません。
人と人とがつながって支えあれば、それを乗りこえられる。

おとぎ話   小野寺 愛生


大だいこ ドドンドーン

中だいこ バンバババン

小だいこ ドドドドドドド

シンバル チンチンチーン

てっきん ピロロリン

もっきん ポロロロン

トライアングル チリチリチリーン

ギロ ギロギロギロギロギロ

カバサ チリン

スズ チリンチリンチリンチリン

マラカス チリチリチリチリ

ひょうしぎ カンカンカカカカーン

カスタネット カシャカシャカシャ

もくぎょ ポンポンポンポンポン

ウッドブロック カンコカンコ

タンバリン バンバンバンバンバン

カウベル コンコンコンコン

ツリーチャイム ジリジリジリジリ

ピアノ ポロンポロンポロンポロン

音楽室は えんそうしてるみたいだ
審査員
審査員

音楽室には楽器のさまざまな音がたくさんあります。
それらの音をにぎやかにならべて、おとぎ話のような楽しい世界が生まれました。

ママのおまもり   車谷 萌花


お母さん あさ わたしが おらんときは

今までみたいに ようちえんに いっとると おもわんかい

ほんで いくちゃんが かえってきて わたしが おらんときは

お父さんと あそびに いっとるとおもわんかい

ほんで いくちゃんも お父さんもおるときは

このぬいぐるみが わたしだと おもわんかい

ほんなら さみしくなかろ
審査員
審査員

ふだん使っていることばで、お母さんお父さんにはっきりしゃべっているようすが伝わってきます。「おもわんかい」がおもしろい。

じいちゃんとばあちゃん   钁原 愛


私はじいちゃんとばあちゃんが苦手だ。

前はそんなこと思わなかったのに。

じいちゃんもばあちゃんも私も変わった。

だから苦手になったのかもしれない。

久しぶりにじいちゃんとばあちゃんの畑仕事を手伝った。

そこには前と変わらないものがあった。

じいちゃんとばあちゃんの一生懸命な姿。

じいちゃんとばあちゃんが大切に育てた野菜。

じいちゃんとばあちゃんの笑顔。

その時、私は罪悪感とうれしさでいっぱいになった。

じいちゃんとばあちゃん

ごめんね。ありがとう。
審査員
審査員

何が原因でじいちゃんとばあちゃんが苦手になったのかな?
畑仕事を手伝い、二人が働く姿を見て反省し、自分もうれしくなった。

かき氷   齋藤 勇太


つめたいな

おいしいな

いちごあじとメロンあじ

舌が赤色でみどりっぽい

あっ、

アインシュタインみたい
審査員
審査員

いちごあじとメロンあじのかき氷で、舌の色が変わった。
それで、舌をぺろりと出したアインシュタインの写真みたいになりました。

ねこ   鈴木 朋果


わたしがかっているねこはおもしろい。

なぜかと言うと、ごはんを食べるとき、

手をつかって食べている。

あと、だんくんはさみしいときは、「あおーん」となく。

くうちゃんは、「ニャゴン」とないている。

ちょっちはかえってくると、「ならならなら」と、言う。

みんなおもしろいねこです。
審査員
審査員

手をつかってごはんを食べるねこ、それになき方がそれぞれちがうねこなど、よく観察しています。なき声の意味までわかるかな?

海の中   永井 輝


海は広い。

永々に広がる海の中

海の中にはたくさんの生き物たちがおどっている。

海の中は宇宙空間のようだった

海岸は、波が寄せたりもどったりするのは、海の鼓動のように思えた。

夏には人が多く魚は少ない

なぜだろう?

それは、魚が人間をおそれているにちがいないはすだ。

しかし春はどうだろう

人が少なく、魚が多い

「生き物は生き物どうし仲良くしていかなければいけないのではないか」

と思った。

魚の本能なのだろう

しかし海は季節ごとに気持ちも変わる

冬は水が冷たく、人が一人もいない海

春はあたたかく、気持ちのいい海

夏は人が多く暑い日の海

秋は一人さみしく悲しい海

同じ海なのに季節によってちがう海はおもしろい

そんな海がぼくは大好きです。

命令されずに鼓動しているのは見て

いて気持ちも楽しくなる

だから海が大好きです。
審査員
審査員

海は宇宙のように広いだけでなく、季節によって人間みたいに気持ちが変わる、というのはおもしろい発見です。海も生きものだね。

スマイル。   永友 達雄


広い草原の中に 一輪の花が咲く

雨が降ろうと

落雷があろうと

暴風が来ようと

大雪になろうと

きらきら輝いている


その茎は踏まれても車に引かれても

起きあがるたんぽぽのような強さと

ハイビスカスのような美しさを合わせ持ち

この大空の下 りんと咲いている


この花は枯らさず ずっと ずっと
審査員
審査員

広い草原で、どんな天候にも負けずに輝いている一輪の花は、強いだけでなく美しく咲いています。永友君も花に負けずにがんばれ。

雲   中野 聖菜


雲はおもった。

みんなはぼくがきらいなの?

いつもぼくがくるとざんねん顔

ぼくがいなくなるととてもうれしそう


雲はおもった。

なんでみんなはぼくがきらいなの?

なやんでなやんでなやみまくった。

でもわからなかった。
 

だから泣いた

泣いて泣いておおつぶの雨がふってきた。


するとどこからかきこえた。


だから雲はきらいだよ。
審査員
審査員

空をとべる雲が好きな人もいるはずです。でも雲も人も泣くとみんなにきらわれるよ。
雲のことを思いやるやさしい心がすばらしい。

ぼくのモンシロチョウ   成田 峻平


ぼくのキャベツはあなだらけ。

ムシャムシャパクパク 食べられた。

はんにんはアオムシだ。

よくたべるやつだ。

たまごからアオムシのおせわはたいへんだ。


やっとさなぎになった。

でも、ちっともうごかない。

だんだん色がかわってきた。

よかった。生きている。安心だ。


ある日、モンシロチョウになっていた。

びっくりとうれしさでいっぱいだ。


ぼくはきめた。

つぎの日、チョウにじゆうをあたえ

てにがした。

また畑であえたらいいな

まってるよ。


元気でね。
審査員
審査員

アオムシがモンシロチョウになるまで、世話をしたり心配したり。
ある日、チョウになって自由になったうれしさ。また会いたいね。

種   西方 康太


それは 最初 たった一つの

小さな小さな 種だった

種は根を張り 待った 太陽のような

大きな大きな 花を咲かすため


種は 芽を出した

くきをのばし 葉を広げた

大きな大きな 花を咲かすため


風がふき 雨が降った

くきは折れ 葉はちぎれ

種は祈った 嵐がすぎるのを

それでも種は たえぬいた

大きな大きな 花を咲かすため


そしてとうとう その日がやってきた

種はもう 種ではなくなった

それはもう 体を大きく広げ

それはもう 太陽より立派で

大きな大きな 花になった
審査員
審査員

小さな種が大きな花を咲かせるまでには、雨や風や嵐もあります。
それにしっかりたえぬいてこそ花は咲き、育てた喜びもわきます。

友達   西森 一理


君がいるから僕がいる

初めてめぐりあったのは

中一の四月

初めはこわくて

遠い気持ちでいた

初めは上手く話せなかった

けど話して友達になれた


上手くいかない時も

おもしろい時も

楽しい時も

君がいるから

いけるんだな

僕が暗い時

君がいるだけで

明るくなれる


時々ケンカ

するけど

やっぱり友達

君がおこっていた

僕はションボリ

だけど

君が僕の所に

謝った

僕も謝った

やっぱり

かけがえのない友達だよ


ちがう道にいくかもしれないけど

心はずーっと同じだよ
審査員
審査員

つらいとき楽しいとき、互いに支えあうのが大切な友だち。
謝るときは素直に謝るのが本当の友だちです。最後の二行がすばらしい。

四葉のクローバー   長谷川 聡子


四葉のクローバーは

人に幸せをあげる

だけど

四葉のクローバーは

その分

寿命が短いよ

だって

見つかったら

引っこ抜かれる

押し花にされて

土にも返れない

だから

四葉のクローバーは不幸

その代わり幸せをあげる

私はそう思う

でも

四葉のクローバーは

ホントウはどんな気持ちなの?
審査員
審査員

四葉のクローバーは人に幸せをあげて、自分は不幸にも引っこ抜かれしまう。
でも本当はそれが幸せなのでしょう。いい着目です。

僕の大切なグローブ   蜂須賀 悠介


「早く元気になって、僕を使って」


白と黒の組み合わせがかっこいいグローブ

僕の手にぴったり合うグローブ

練習の時も、試合の時も

いつも

確実にボールを捕ってくれた

たまに

へそを曲げて

ボールをはじいてしまうときがあるけれど

「今夜、オイルをぬってやるからさ」と言うと

きげんを直してくれる

そして

どんなボールもナイスキャッチ

今は

お父さんの買ってくれた

グローブ入れの中にしまってある


「うん、待ってて」
審査員
審査員

今はグローブを使えない状態にある僕から、かっこいいグローブに対する思いが書かれています。早く元気になって使ってあげよう。

わたしの おばあちゃん   麩澤 彩音


わたしの おばあちゃんは

とても いそがしい

ごはんをつくります

めだまやきに

フレンチトースト

いいにおいがおへや いっぱい

そして、とっても おいしい

はたけしごとも します

キュウリにメロン

おばあちゃんがつくる

やさいは、いちばん

わたしの おせわもします

おばあちゃんは、

いちにちずっと はたらきます

おふろにはいって、

わたしをねかせて、

やっと おやすみ

おばあちゃん、いつもありがとう
審査員
審査員

ごちそうをつくり、やさいもつくって、いつもいそがしくはたらいているおばあちゃんが大すきなんですね。おてつだいもしよう。

テスト   布施 堅太


そいつは

忘れたころにやってくる

人々をひろうさせ

嵐のようにすぎていく

その後

絶望感にひたるかどうかは

その人しだい
審査員
審査員

忘れたころにやってくるテストは災難みたいかな。
たいへんだけれど、そんな嵐に負けず全力を尽くせば、絶望感なんてふっ飛ぶよ。

きせき   松崎 朱音


ぼくは今

君のとなり


君も今

ぼくのとなり

それってすごい


きせきじゃないかな

何億人

何十億人


そんなにたくさんの

人の中から

ぼくと君が出会った


それって

すごい

きせきじゃないかな
審査員
審査員

たしかにきせきかもしれないね。
世のなかにたくさんいる人のうち、特定の人ととなりあったり知りあいになったり、大切なきせき。

ありがとう   目黒 舞子


「ありがとう。」って

毎日何回言ってるだろう

毎日何回言われているだろう

私は「ありがとう」と言われると

気持ちがいい

さわやかな気持ちになる

周りを笑顔いっぱいにさせてくれる

この六年間

今までのみんなにありがとう

今のみんなにありがとう

これからのみんなにありがとう

そして私の背中で

がんばってくれたボロボロの

ランドセルさんありがとう
審査員
審査員

「ありがとう」ということばも、その心もすてきでだいじです。
忘れてはいけないことばです。ランドセルや鉛筆にもありがとうを。

雨   本橋 らん


雨の日に

歩いていたら

はっぱがいれてと

とんできた

いれてあげたら

またとんでった。
審査員
審査員

かってに入ってきて、かってにとんでいったはっぱ。
ずいぶんかってだけど、らんさんはきっとそのことをたのしんでいたのですね。

心のパレット   安田 由胡奈


晴れた日は 白いパレットに

赤と青と白の絵の具を出し

真白い画用紙いっぱいに

私の心を描く


雨の日は ちょっと汚れたパレットに

黒と灰色と水色の絵の具を出し

私の荒れた心を描く


素直な日は

赤と白をまぜた薄ピンクで

私のハートを描く
審査員
審査員

その日のお天気によって、自分の心を色分けして描くという着想がおもしろい。
心のパレットは正直でしょうから、結果はどうなる?

夏の雲は赤ちゃん   山谷 英里


夏の雲は赤ちゃん。


始めはちっちゃいわたみたい

次はふわふわわたあめで、

今度は黒くてでっかい入道雲。

ふくらんで、ふくらんで、

急に涙がザーザーザー。

さっきまで大きかった雲も

涙といっしょにしぼんだよ。


まるで怒って泣いているみたい。

まるで夏の雲は赤ちゃんみたい。
審査員
審査員

いろいろな雲があるけれど、とくに夏の雲は見る見るどんどん姿を変えて行きます。
それを赤ちゃんにたとえたところがうまいなあ。

ありがとう   吉澤 あゆみ


山や木がおしゃべりしたら

どんなに楽しいだろう。

山や森にいる動物達の事、

自分の年や、楽しい事。

いっぱいある。


でも悲しいこともある。

それは、

木がたおされること。

その時、おしゃべりするんだ。

「山のみんな、木のみんな、

なかよくしてくれて ありがとう。

今日でいなくなってしまうけど、

みんなのこと わすれないよ。」って。

体やえだをゆらしてみんなに

おしゃべりするの。
審査員
審査員

山や木にも楽しいこと悲しいことがいっぱいあるでしょう。
たおされるとき「ありがとう」と、みんなに感謝の気持ちを忘れません。

机   吉田 麗玖


机だって

動かないとは限らない

夜中に

理科室へ行ったり

体育館に行ったり

している

もしかしたら

外に出て遊んでいるかもしれない

他の物も

人間が見ていない時

動いているかもしれない。
審査員
審査員

机が夜中に理科室や体育館へ行ったりして遊んでいるかも、という想像力に拍手!黒板だって、じつは動いているのかもしれない。

第17回矢沢宰賞の審査を終えて

 自分で詩を書くことも、他人の詩を読むことも、私は大好きです。とりわけ未知の詩を読むことは、何ものにもまさる大きな喜びです。さらに言えば、まだお会いしたこともない児童・生徒のみなさんの詩と出会うときは、他のことはすべて忘れ、ひたすら作品の海また海をくぐりつづける至福の時間です。このことは昨年の矢沢宰賞の選考を通して体験し、改めて実感しました。

 今夏の猛暑をやり過ごしながら、「さて、今年はどんな作品が送られてくるかな」と期待をつのらせていました。秋口に事務局から届いた段ボールいっぱいの原稿。まるで宝物をさぐりあてるようにして一編一編とくり返し対面しながら、気持ちが次第に高揚してゆくのを覚えました。矢沢宰の詩を何度も想い起こしながら、一年に一度恵まれた新鮮な喜悦のひとときを重ねることができました。四十六篇の宝物はご覧の通り多彩な輝きを放っています。

 私はいつも「詩は手と足で書く」と言いつづけています。これはもちろん手や足に鉛筆をくくりつけて書く、という意味ではありません。机に紙を広げて「さあ、書くぞ!」と深呼吸して、キリキリとしぼった頭をフル回転させたからといって、詩の神さまが降りてきて微笑んでくれるとは限らない、ということです。それよりも身と心をたっぷり動かし、汗を流して呼吸も乱して、ダイナミックに見聞を重ねながら感性を研ぎすまそう、そのうえで詩の神さまを期待しようという意味です。若いみなさんは古びた偉そうな理屈よりも、素直で濁りのない新鮮な自分の感性を信じてください。そこから今までになかった新鮮な世界が生まれてくるはずです。

 今年も当然のことながら、作品本位の選考をしました。選評はそれぞれの作品に付しましたけれども、量的な制限があります。今年の表彰式では、受賞したみなさんと向き合って対話する時間をもうけていただきました。作品を素材にした気軽で楽しい時間を一緒に過ごしましょう。

  • 審査員 八木 忠栄
    1941年見附市生まれ。日大芸術学部卒。
    「現代詩手帳」編集長、銀座セゾン劇場総支配人を歴任。
    現在、個人誌「いちばん寒い場所」主宰。日本現代詩人会理事。青山女子短大講師。
    詩集「きんにくの唄」「八木忠栄詩集」「雲の縁側」(現代詩花椿賞)他多数、エッセイ集「詩人漂流ノート」「落語新時代」他、句集「雪やまず」「身体論」(吟遊俳句賞)。

年ごとの入賞作品のご紹介

最優秀賞受賞者タイトル
第1回(平成6年)山本 妙本当のこと 
第2回(平成7年)山本 妙災害
第3回(平成8年)高橋 美智子小さな翼をこの空へ
第4回(平成9年)野尻 由依大すきなふくばあ
第5回(平成10年)佐藤 夏希お日さまの一日
第6回(平成11年)除村美智代大きなもの
第7回(平成12年)徳田 健ありがとう
第8回(平成13年)井上 朝子おくりもの 
第9回(平成14年)藪田 みゆき今日は一生に一回だけ 
第10回(平成15年)日沖 七瀬韓国地下鉄放火事件の悲劇
第11回(平成16年)佐藤 ななせ抱きしめる
第12回(平成17年)髙島 健祐えんぴつとけしゴム
第13回(平成18年)濱野 沙苗机の中に
第14回(平成19年)田村 美咲おーい!たいようくーん
第15回(平成20年)高橋 菜美空唄
第16回(平成21年)今津 翼冬景色
第17回(平成22年)西田 麻里命に感謝
第18回(平成23年)山谷 圭祐
第19回(平成24年)坂井 真唯クレヨン
第20回(平成25年宮嶋和佳奈広い海
第21回(平成26年)金田一 晴華心樹
第22回(平成27年)安藤 絵美拝啓 お母さん
第23回(平成28年)宮下 月希大好きな音
第24回(平成29年)宮下 月希心のトビラ
第25回(平成30年)阿部 圭佑ものさし
第26回(令和元年)上田 士稀何かのかけら
第27回(令和2年)宮下 音奏大好きな声
第28回(令和3年)横田 惇平ふくきたる夏休み
第29回(令和4年)野田 惺やっと言えた
第30回(令和5年)舘野 絢香気持ちをカタチに 思いを届ける